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銀行口座の名義変更

被相続人の死亡を銀行などの金融機関が確認すると、預金の支払いが凍結され、相続人が預金を勝手に引き出すことができなくなりますが、相続発生後は何かとお金がかかるので、一刻も早く名義変更もしくは解約手続きをとりたいものです。

しかしながら、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本の他、相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明を不備なく取り寄せるのは大変なことですし、遺産分割協議書をまとめることは、初めての方には困難なものです。

更には、金融機関によって書類の書式が異なる上、その手順に差があったりと、一度で済むことは少なく、ご子息の方に、平日仕事を休んで手続きをしてもらう場合などはとても煩わしいものです。

できれば、相続の専門家に依頼したい作業の第1位ですね。 

ご自分で手続きされるための具体的な手続きも以下に記載しておきます。

預貯金の名義変更を行なうには

凍結された預貯金の払い戻しができるようにするためには、遺産分割協議書を作成する必要があります。

ほとんどのケースは預貯金だけでなく、不動産なども発生することがあるので、しっかり遺産分割協議書を作成する必要があります。 

また、亡くなった人と、相続人全ての戸籍を集める必要があり、これらは煩雑な手続になります。 

遺産分割協議書を作成する上では戸籍を収集し、相続人を確定するという作業が必須です。 

※遺産分割協議書の詳細については、本ホームページの遺産分割協議書のコーナーをご覧下さい。 

遺産分割を済ませた後

遺産分割をどのように済ませたかにより、手続きは異なりますので事前にしっかりおさえておきましょう。

1)遺産分割協議に基づく場合

以下の書類を金融機関に提出することになります。
 
・金融機関所定の払い戻し請求書
・相続人全員の印鑑証明書
・被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
・各相続人の現在の戸籍謄本
・被相続人の預金通帳と届出印
・遺産分割協議書(相続人全員が実印で押印)

その他、金融機関によっては用意する書類が異なる場合もありますので、直接問い合わせて確認する必要があります。

ポイント:戸籍謄本を取得する

銀行などの相続手続では、「被相続人(亡くなった方)の生まれた時から亡くなるまでの連続した全ての戸籍」と、「相続人の現在の戸籍」を用意するように指示をされます。 

例えば、「私は亡くなった父の唯一の相続人です」と窓口の方に言ったところで相続の名義変更は行われません。

さらに、相続人がたとえ一人であると予測されたとしても戸籍によって相続人を確定する必要があります。 

中には、子どもは自分だけと思っていても、戸籍を取り寄せたら実は別の女性との子どもがいたなどという、思いもよらない相続人が発生する場合があるからです。

したがって、たとえ相続人があなた一人であったとしても、『戸籍』によって、“相続人があなた一人である”という事実を証明して手続きを進めていく必要があります。

さらには、大した遺産がなくても全く遺産がない場合は戸籍は不要ですが、たとえ少額だとしても、銀行預金では原則として戸籍は必要ですし、廃車寸前の金銭的な価値が無い自動車であったとしても、手続き上は戸籍が必要となります。

ですので、相続するしないに関わらず、遺産の大小に関わらず、相続には戸籍が必要になるとお考え頂いた方が無難です。 

さらに戸籍は、役所に行けばすぐに揃うというものではありません。 

今までは簡単に取れるという印象があると思いますが、それは本籍地や筆頭者を知った上で戸籍の請求をするからです。

相続手続の場合は、収集した戸籍から次に取るべき戸籍の本籍地や筆頭者を読み取るという作業が求められます。

つまり、戸籍の読み方というものを取得する必要がありますので、とても負担のかかる作業といえます。 

相続手続きに必要な戸籍の収集では、別々の役所へ請求する事が当然となりますので、基本的に、すべて郵便による請求になります。
 
ですので何かあった場合、電話でやり取りをしたり、郵送間の手続が必要になったりと非常に煩雑な手続になりがちです。

そして戸籍も一種類だけでなく、「除籍謄本」や「改製原戸籍謄本」などといったものも必要になりますので、詳しい知識が要求されてしまいます。

これらのほかにも、実際には各相続の状況によって様々なパターンがあります。 

今回紹介したケースはごく一般的なものですが、それだけでも複雑な手続を要します。 

戸籍を収集する方法の選択肢2つしかありません。

「戸籍の読み取り方をゼロから勉強してご自身で収集する」もしくは
「相続手続きの専門家に、戸籍収集代行を依頼する」

のどちらかになります。 

長い時間と労力をかけてご自身で取得されると確かに費用も最低限で済みますが、その分多くの時間(勉強の時間、書類収集の時間)を消耗してしまいます。

あなたの大切な時間はぜひ故人を懐かしむ時間に使っていただきたいというのが私達の本心です。

ぜひ一度、私達にご相談していただき、納得をしていただけましたらプロにお任せ下さい。

まずは、個別相談をご利用下さい。

尚、以下に、稀なケースではありますが調停・審判に基づく場合と、遺言書に基づく場合のケースを挙げましたのでご参照下さい。

2)調停・審判に基づく場合

以下の書類を金融機関に提出することになります。
 
・家庭裁判所の調停調書謄本または審判書謄本
(いずれも家庭裁判所で発行を受けることができます)
・預金を相続した人の戸籍謄本と印鑑証明書
・被相続人の預金通帳と届出印

その他、金融機関によっては用意する書類が異なる場合もありますので、直接問い合わせて確認する必要があります。

3)遺言書に基づく場合

以下の書類を金融機関に提出することになります。
 
・遺言書
・被相続人の除籍謄本(最後の本籍の市区町村役場で取得できます。)
・遺言によって財産をもらう人の印鑑証明書
・被相続人の預金通帳と届出印

その他、金融機関によっては用意する書類が異なる場合もありますので、直接問い合わせて確認する必要があります。

以上が主な手続の方法ですが、これらの名義変更は煩雑な手続ですので、間違いのないよう一度専門家に相談することを推奨します。

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